どうも上かるびです。
先日、初めてノーコーディング案件に携わりました。
ふたを開けてみたら思いのほか苦戦して、ストレスがたまり、土日も稼働しなければいけないほど時間がかかりました。
今回はノーコーディングツールでできなかったことと、使う時に気を付けることをまとめました。

時間と費用を無駄にしないためにも、ノーコーディングを選択肢に加える際には是非ご一読いただきたいです。
ノーコーディングツール(STUDIO)でできないこと
当たり前のことですが、CSSとJSは全く使用できません。
通常のコーディングではよく使用するけど使えなくて不便だったものを紹介します。
- min-width, max-width(height)
- white-space: nowrap
- background-repeat: repeat-x(repeat-y)
→background-repeat: repeatは可(background-position,background-sizeも指定可 - margin, padding, position, font-sizeなどはpx指定しかできない(vw,%指定はできない)
→widthやheightは%指定できるのでそれで頑張るしかない
→ファーストビューなどでよく使う100vhはOK - 画像にリンク設定ができない
→box化してbackground-image扱いにする必要がある - ブレイクポイントは最大で5つまでしか指定できない
※「標準」「小型デスクトップ」「タブレット端末」「スマートフォン用」「小型スマートフォン用」の5つで大きく分けられているため、1920pxと1440pxの同時指定などは出来ない(どちらも「標準」でしか扱えない数値のため - ハンバーガーメニュー(モーダル)の開き方は変えられない(少し下からフェードインのみ)
- ページ内のスムーススクロールの位置調整、スピード調整ができない
→位置は#タグを持つ要素にpadding-topをつけることで調整する

レスポンシブで%が使えないのはキツい…。
STUDIOを使う時に気を付けること
特にコーダー目線で気を付けることです。
必ず最大サイズから作成する
STUDIOの特性上、レスポンシブが@media and (max-width: )で動くようになっています。
スマホサイズから作り始めると痛い目を見るので、必ず最大サイズ→タブレット→スマホの順でレスポンシブ化していきましょう。

生成されたコードの一部
コンポーネント化できないため、修正があると時間がかかる
コーディングではclassを設定してcssをあてるため、同じパーツなどはすぐ変更できます。
しかしSTUDIOは一つ一つmarginなどの値を変更するしかないため、修正が発生すると、めちゃくちゃ時間がかかります。
不可能&夢物語だと思いますが、デザインフィックスしてから取り掛かることをおすすめします。

修正が発生しそうな場合は余裕のあるスケジュールを組みましょう
誰でも触れるため、簡単に崩れる可能性がある
例えば「やっぱりここは3つじゃなくて2つでいいや」などと、安易に削除してしまうと、レイアウトが崩れる可能性があります。
基本的には制作者のみが触るようにしましょう。
どうしても他の人が触る場合は、
- 事前にページごとバックアップ(複製)する
- 要素は削除ではなく、透明度を0にするようにしてもらう
などの処置をしましょう。

崩壊してから直すことにならないよう、事前に釘を打っておきましょう
複雑なデザインは向いていない
できることが限られているので、デザイン前など早い段階で実装者が介入することをおすすめします。
サイトのデザインは、WordPressのテーマ程度のものくらいまでがノーコーディングの制作範疇だと思います。
逆にアワードや参考サイトに載るような、おしゃれなデザイン・演出のサイトは作れないと考えておいた方がよいです。
STUDIOで便利だと思ったこと
気を付けることばかりだと、ただのディスりマンになってしまうので、良い所も挙げておきます。
- Googleフォントが気軽に使える
→STUDIO上でフォント名を検索してすぐに適用できます
- 気軽に要素をflexできる
→ドラッグで要素をすぐに横並びできるのはいいなと思いました

…これだけ?
まとめ
- 修正があると時間がかかるので、ノーコーディング案件ではスケジュールに余裕を持つ
- コーディングできる人にはノーコーディングツールはおすすめしない(受ける場合は通常のコーディング案件より割高でもいいと思う
- ノーコーディングツールではまだまだできないことがたくさんある=コーディングスキルはまだまだ需要ある
コーディングしなくてもサイトが作成できるのは、純粋にすごいです。
ただまだまだ未開拓の領域なので、
依頼者側「コーディングしないんだから、安く作ってよ」
↕
実装者側「普通にコーディングするより面倒だから、高く請求するよ」
みたいなことが起こりうると思います。
時間と労力を無駄にしないためにも、ノーコーディングの選択は慎重に行うのがベターだと思います。
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