リフレーミングとは
リフレーミングとは…
”心の習慣・考え方の枠組み・固定観念を取り替えること” です。
リ(改めて)フレーミング(枠組みする)。
簡単にいうと、物事を別の角度から見ましょう、考えてみましょう、みたいな感じですね。
学校教育におけるリフレーミング
学校には何百人という子ども、つまり人間がいます。
それだけ人がいると、必ず自分と合う人、合わない人が出てくると思います。
仕事先やアルバイト先でも「なんかこの人苦手」っていうのがあると思います。
それのことです。
教師も一人の人間、子どもも一人の人間なので、合う合わないが出てきます。
合わない子に関して、もちろん良い所を認めたり褒めたりしますが、嫌なところがどうしても目についてしまいます。
嫌なことが何度も続くと、自分の中で
「この子(人)は○○する子(人)」、というレッテルを貼ってしまいがちになります。
そうすると、
教師は叱りがちになったり、イライラしたり…
その子は自分の性格を悪いものと認識したり、自己肯定感が低くなったり…
周りの子たちも人の悪い所に目が行くようになったり…
と、良いことが一つもありません。
そこでリフレーミングを行うことで、
子どもの良い所に目が行くように自分を変えることができます。
リフレーミング例
学校現場の例としては、クラスに一人はいる、騒がしい子やおしゃべりな子のリフレーミング。
そんな子に対しては、
「さわがしい」「おしゃべり」
↓
「活発」「明るい」「元気」
と、リフレーミングすることができます。
大人同士のリフレーミング
大人同士の場合は、距離を置いたり、関わらなければいいのかもしれませんが、
同じ職場だったり、必ず会わなければいけない関係だったりすると、
毎回イライラしてしまいますよね。
大人の場合、相手の性格に影響を与える、というのはほぼ無理なので、
リフレーミングし自分の考え方や相手に対する印象を変えることで、少しは気持ちが楽になると思います。
より効果的なリフレーミング
リフレーミングする際、自分の頭の中だけで完結させても効果はありますが、私の経験上、
言葉や文字で表したり、伝えたりすると、より効果的だと感じました。
アウトプットが一番、人の記憶に残りやすい方法ですからね。脳科学的にも正しいアプローチだと思います。
具体的な方法
・メモ帳に書く(スマホのメモでも可)
・日記やブログに記録する
【例】
今日、上司に叱られた。でも叱ってもらえなかったら、さらに状況は悪くなっていたかも。あの上司は心の中では私のことを思ってくれているのかもしれない。口うるさいんじゃなくて、面倒見がいいのかも。
・ツイッターなどのSNSなど相手が知らない所で発信する
・ 仕事場での連絡手段(メール、LINE、Slackなど)でさりげなくリフレーミングして伝える
もちろん、リフレーミングしたいと思っている時点で、その相手に対して少なからず悪い印象を持っていると思うので、
「伝える」のは、一段階ハードルが上がるので、ある程度、自分の中でリフレーミングしてからが良いと思います。
それと、伝える場合には基本的に信頼関係がないとケンカになると思いますのでお気をつけください(^^;)
親子関係などは反抗期などでなければ、大丈夫だと思います。
あとは自分と相手、お互いの機嫌が良いときがおすすめかと思います。
リフレーミング成功例
これは中学1年生のクラスで授業をしていた時の話です。
そのクラスには、目立ちたがり屋でよくしゃべる男子(A君とします)がいました。もちろん、リーダー的要素もあったので、間違ったことを間違っていると言える子でしたが、正直その子自身ができていないのに、自分の嫌いなクラスメイトの揚げ足を取ったり、女子に対してきつく当たったりする所もあったので、何とか良い方向へ伸ばしていきたいと思っていました。
私は教師が一方的に話したり、ノートを書かせたり、という授業が嫌いだったので、別に喋っていようが寝ていようが、やる時にやればいいと思っていたのですが、まとめや大事な時に茶々を入れられるとさすがにイラッとしてしまっていました(^^;)
これじゃあさすがにメリハリがなくて、他の子にも良い影響はないな、と感じていたので、
ある日、朝の会(学校によっては呼び名が違うと思います)の時、A君へのメッセージを意図して、クラス全体に対してこんな話をしました。
「(概略)一人一人、良い所がある。それをうまくアピールできれば、自分の強みとなって周りの人にも認められるようになる。例えば、A君はよく喋ったり、時には「静かにしよう!」って言ってくれたりするよね。それって言い換えると、発言力があるってことなんだよ。でも、極端な話、テスト中に喋ったら?それは悪いところとして認められてしまうよね」
この話をした時、A君はすぐさま
「俺って発言力があるの…?!」と嬉しそうにしていました。
その時から、私の前だけかもしれませんが、
大事な話や、集中する時、と伝えると、話さなくなるようになりました。
もちろん、意見を求められたり、子どもたちだけで話し合わせると、持ち前の発言力でみんなを引っ張ってくれていました。
これはリフレーミングの成功例だと私は思ってます。
リフレーミング辞典
それでは私が実際に持ち歩いていたリフレーミングの資料や、関連資料を参考にしたものを、下記にまとめました。
性格・性質をあ行から順に並べてみました。
※項目によっては、「無理があるだろ!」とツッコミたくなるようなものもあるかもしれませんが、「ほえ~。そういう考え方もあるか~」と鼻の穴をほじくりながら見る程度に参考にしていただければと思います。
あ行
書き換える性格・性質 | リフレーミングすると… |
甘えん坊 | 人にかわいがられる・人を信頼できる |
飽きっぽい | 好奇心旺盛・興味が広い |
諦めが悪い | 一途・粘り強い・チャレンジャー |
あわてんぼう | 行動力がある・行動が機敏 |
いいかげん | 大らか |
意見が言えない | 思慮深い・協調性がある・争いを好まない |
いばる | 自信がある |
浮き沈みが激しい | 感受性豊か・表情豊か |
うるさい | 活発・元気 |
怒りっぽい | 感受性豊か・情熱的 |
おしゃべり | 発言力がある・社交的 |
おっとりした | マイペース |
おとなしい | 穏やか・聞き上手 |
面白みがない | まじめ |
か行
書き換える性格・性質 | リフレーミングすると… |
かたくるしい | まじめ |
勝ち気な | 向上心がある |
カッとしやすい | 情熱的 |
変わっている | 味のある・個性的 |
がんこ | 意志が強い・信念がある |
気が強い | 積極的 |
気が弱い | 周りを大切にする |
厳しい | 責任感がある・自分に自信がある |
口がきつい | 正直・率直 |
口が悪い | はっきりしている |
口が軽い | うそがつけない |
口下手 | 言葉選びに慎重 |
暗い感じ | 自分の世界を大切にしている |
けじめがない | 集中力がある |
けち | 経済観念がある、倹約家 |
強引 | エネルギッシュ |
興奮しやすい | 情熱的 |
こだわる | 自分の考えを大切にする・感受性の強い |
断れない | 相手を尊重する・人のために尽くす |
さ行・た行
書き換える性格・性質 | リフレーミングすると… |
さわがしい | 明るい・活発・元気 |
しつこい | 粘り強い |
自分がない | 柔軟性がある・協調性がある |
自慢する | 自己主張できる・自己肯定感がある |
地味 | 素朴・控えめ |
消極的 | 控えめ |
ずうずうしい | 行動力がある・堂々としている |
せっかち | 行動的・行動が機敏・反応が早い |
責任感がない | 無邪気・自由な |
外面がいい | 社交的・コミュニケーション能力がある |
だまされやすい | 純粋・素直 |
だらしない | 大らか |
短気 | 感受性豊か・情熱的 |
調子に乗る | ノリがいい |
冷たい | 知的・冷静・客観的 |
出しゃばり | 世話好き |
な行・は行
書き換える性格・性質 | リフレーミングすると… |
生意気 | 自立心がある・正直 |
涙もろい | 感受性豊か・人情にあふれている |
根暗 | 自分の世界を大切にする |
のんき | 大らか・マイペース |
のんびり | マイペース |
八方美人 | 人付き合いが上手 |
反抗的 | 自立心がある・考えがはっきりしている |
人付き合いが下手 |
繊細な心を持っている・自分の世界を大切にする
|
人に合わせる | 協調性豊か |
一人になりやすい | 自立している・独立心がある |
人をうらやむ | 理想がある |
ふざける | 陽気・エンターテイナー |
プライドが高い | 自分に自信がある |
ぼうっとしている | マイペース |
ま行・や行・ら行・わ行
書き換える性格・性質 | リフレーミングすると… |
周りを気にする | 心配りができる |
負けず嫌い | 向上心がある・がんばりや |
向こう見ず | 思い切りがいい・行動的 |
無口 | 聞き上手 |
無理している | 期待に応えようとする |
命令しがち | リーダーシップがある |
目立たない | 控えめ |
目立ちたがりや | 自己表現が活発 |
面倒くさがりや | 大らか |
優柔不断 | 慎重 |
よく考えない | 行動力がある・直感に優れている |
ルーズな | 大らか |
わがまま | 自己主張できる |
まとめ
リフレーミングについてまとめましたが、一番の理想はリフレーミングなんかしなくてもお互いが幸せに接することができる関係をたくさん築いていくことだと思います。
苦手な人・嫌いな人がいても、会わないようにしたり離れられたりすることができるのであれば、それをすぐに実行するのが一番良いです。
嫌いな人のために自分のエネルギーを消費するなんて、自分が可哀想すぎます。
教員、親、医師、看護師、など人を相手にすることが職業の人や、
毎日会う上司や後輩など、ある程度固定化されている人など、
人間関係で悩み、がんばっている人たちにとって、このリフレーミング情報が少しでもお役に立てれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m
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